脳内色色

自分の中の脳内整理。主にツイッターから発症。

言葉の印象は言い方ひとつ。

おはようごさいます。
ツイッターでふらっと見掛けた「○○化粧水にラウレス硫酸Na(界面活性剤)が誤って混入しているので回収中」という案件。

使用感が違うならまだしも、化粧水が泡立つという意見を貰っていたとの点に少し吹き出しました。成分沈殿が気になって振ったのでしょうか、それとも旅行に持って行ったのでしょうか。
取り敢えずあわあわとした化粧水見たら唖然としそうです。なんだこれ。

そこまではやってはいけない製造時のミス、企業側のミスということでこれで客が離れていくなー、免税の人気商品だけど買って行く人達は気付かないまま使うのか…?と考えておりました(免税で購入した商品は、自国に戻るまで開封してはいけないのです。開封した場合は日本の税を掛けられます)。

その注意喚起ツイートに対して書かれていたコメントを見て眉を顰めたのが、今回の記事のきっかけです。

「台所の中性洗剤、顔に塗ってるようなものじゃないですか」


ラウレス硫酸Naと聞いても界面活性剤と聞いてもぴんとは来ませんよね。
ラウレス硫酸ナトリウム、市販シャンプーの主成分です。




ちょっと美容とか美肌の勉強をした際に、この成分名を目にしたことがあったので記憶に残っていたようです。
(※勉強と言っても齧った程度ですし、専門家でもないので間違いがあるかもしれません。その点を注意しながら読み進めていただけると有難いです)



気になって少し検索を掛けてみましたが、基本的なドラッグストア取り扱いのシャンプーにはほぼ入ってます、名前が少し違ったりもしますけどね。
僕が愛用してる首落ち花のシャンプーにも思いっきり主成分として筆頭に記載されてます。敏感肌で乾燥し易い下僕の愛用シャンプーはアミノ酸系で保湿効果のある殺菌成分が主成分でした。市販品の中ではかなりマシな方。下僕の髪質や肌質の成分に対する正直さに驚くしかない。センサーでも搭載してるのかお前。


じゃあ本当に台所の中性洗剤にもこのラウレス硫酸ナトリウムが入っているのか?という疑問。
台所の中性洗剤の主成分、我が家の愛用品チャー○ーmagic○、それから除菌が出来るなんとかさんを参照したら、アルキルエーテル硫酸エステルナトリウムという舌を噛みそうな表記でした。何これ呪文?召喚に必要な材料の名前?



名前が違うのなら違う成分なのか。
いいえ同じ成分ですよ。
同じ成分ですが、法律や管轄によって異なる成分表示名がされてるのです。
髪の毛の皮脂も、料理の油汚れも同じ成分で落としてるんですね。


勿論、このラウレス硫酸ナトリウム、身体に良いものって訳ではないです。安価で泡立ち易く、洗浄成分が非常に強いという点からシャンプーの主成分となっています。皮脂を過剰に除去してしまうという点から、美容師さんがネットで警鐘鳴らしてることもあります。一時期ノンケミカルシャンプーやコンディショナーが流行ったのはこの為です。皆、将来頭頂部が不作になる可能性は避けたいですからね。
ただ目立ったトラブルが無ければ本人の自由なのでその辺に言及はしません、自分も使ってるしね。




今回の気になった点は、「シャンプー顔に塗ってる」と「台所の中性洗剤顔に塗ってる」では、言葉から受ける印象の違いが凄まじいという点です。

脂漏性湿疹や重度乾燥、アトピーなどの敏感肌やノンケミカル自然派などはラウレス硫酸ナトリウムが入ったシャンプーは使っていないでしょう。
だけど、普通に生活してる僕らはドラッグストアのシャンプーとか使ってること多いですよね。だから、どういうものかある程度解っています。
「ボディソープとシャンプー間違えた…」というあるあるネタもよく聞きます。

台所の中性洗剤は、洗い物をする時に使用します。料理の汚れや頑固な油汚れを落とす為に使うので、洗浄力が強めなイメージではありませんか。
少なくともシャンプーよりは強いイメージを持ってる方が多いのではないかと思います。






だけど蓋を開ければ「あら、主成分一緒じゃん表記違うだけ」ということで。
使用用途や細かい成分は違いますけど、成分表記ってそのうち最も占める割合の多いものが筆頭に来ますからね。

しかし、何も知らない状態で「台所の中性洗剤塗ってるようなもの」と聞いたらそれはそれは怖いのではないでしょうか。顔は皮膚も薄いし、そんな肌に油汚れすら落とす台所の洗剤なんて…!乙女の肌になんてことしてんだジーザス!となるのではないでしょうか。

確かに、顔の皮膚は身体よりも薄いですが、顔と頭皮って地続きなので実は大差ないです。身体と顔の皮膚の強さが違うのは、どれだけ外的刺激を普段から与えられているかの違いからなので。頭皮もそんなに普段刺激を受けませんよね。

シャンプーと同じ主成分ということを知っておけば一時的に悪化しても治ります。シャンプーなので目に入ったら痛いですが目に入ると痛い化粧水もありますしね(笑)
化粧水は洗い流さないからシャンプーと違うという点がありますが、肌の構造上表面のみにダメージが来るはずなのでターンオーバーを待てば大丈夫ではないかと。何より企業の公開謝罪ページに、重篤な健康被害にはならない、と記載もありますしね。

もし重篤に悪化するとすれば、界面活性剤系のシャンプーが使えない敏感肌の方ですね。ただ、こういう敏感肌の方々は自然派だったり自作化粧水などを愛用してることが多いので、市販品に手を出してるイメージは少ないのですが。







普段から比較的顔に近い面に使ってる成分、と解れば必要以上に怯えることはないと思います。

しかし、知識がないままに聞いたニュアンスで、受ける印象は随分変わるというお話です。
台所の中性洗剤がシャンプーとイコールなんて普通考えないですものね(笑)



同じ内容でも、言い方一つで人の不安なんてどうにでも煽ることが出来るのです。
それをしない為には、鵜呑みにしないで調べてみることや、疑ってみることが必要なんでしょうね。